トラウマ強迫、トラウマ汚染
トラウマやトラウマ関連の物事が強迫観念を起こすこともあれば、強迫観念がトラウマ化していることもあり、その場合は、PTSD/複雑性PTSDと強迫性障害はほぼ同じ症状が出ます。
強迫性障害のトラウマというのは、一般的な意味でのトラウマに近いのですが、一般的にはトラウマにならないような些細なことでもトラウマになってしまうことがあり、それが、PTSD/複雑性PTSDと違う点です。
強迫性障害の場合は、例えば、どこかで聞いた話とか、本やテレビの情報などで、ショックを受けてトラウマ化することもあり、それが強迫観念のように繰り返されて、さらにトラウマ化します。
汚染恐怖の強い人だと、トラウマ関連の物事を避けるだけでなく、それらで汚染されると洗浄しないといけなくなりますので、そういう強迫症状が出ることもPTSDとの違いです。
PTSD/複雑性PTSDの場合は、いじめられた場所などを回避する場合がありますが、強迫性障害の場合は、そこに近付くとショック体験を想起する怖さだけでなく、物理的、精神的に汚れるという恐怖もあるので、徹底的に回避します。
トラウマも強迫的な記憶ですから、精神的なストレスとして強迫観念とほとんど変わりませんから、症状も似ているのです。
トラウマがあって、PTSDの症状以外にも、強迫性障害の症状があるようでしたら、PTSD的なトラウマなのかどうかとか、どちらの症状が目立つかで、優先治療を決めれば良いです。