強迫性障害の全貌

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強迫性障害患者に対する適切な治療とは何か? その2

前回の記事の続きです。

一般的な強迫性障害の説明では、
昔は治し難かったが、今は適切な治療を受ければ治せるようになった。
みたいな書き方が多いのですが、適切な治療というのは、研究上とか、お金が有ればできるのですが、多くの人にとっては、絵に描いた餅であり、有って無いような治療なのです。

適切な治療というのは、患者さんのタイプによって内容が違い、場合によっては、強迫性障害の薬ではない抗精神病薬なども使うことになりますが、実際的に行われている健康保険適用内の治療範囲だとできることは限られてしまいます。
同じ強迫性障害といっても病状や併発疾患も様々なのに、その範囲では、全ての患者を一まとめにして、SSRIと、できたら認知行動療法もすると有効ですということにしかできません。

認知行動療法と言っても、保険適用内で行っている所は少ないし、ある程度、薬で症状が抑えられる人とかでなければ、前向きに取り組むことができません。
トラウマ記憶が強迫観念になっていたり、感覚過敏型で現実的嫌悪感などが強い人は、悪化する可能性さえあります。
そもそも多くの重症患者は社会の中で1日何時間も何年も我慢を続けたことで悪化したのですから、強迫性障害が何かは本人が一番分かっているので、薬が効かない場合は、教育や我慢療法みたいなのは期待できないのです。

保険適用できない内容の行動療法カウンセリングなどを高額で行っている所は割りとありますが、自費なので大金がないと取り組めません。

最近は、認知行動療法はお互いに大変だし時間もお金もかかるので、本を読んで自分で認知行動療法に取り組んでください。という流れになっています。
それで、強迫性障害は治せますみたいな本が増えるわけで、結局は、森田療法の商法と同じことをしているのです。

そういうわけで、ほとんどの人は、SSRIでの薬物療法のみをしていて、病院によっては、少量の抗精神病薬なども使われることもありますが、それで軽症化できた人には、あとは本を読んでセルフケアしてくださいというのが一般的治療です。

適切な治療を受ければ治せるようになったとしても、多くの場合、そんな豪華な治療は受けられないので、未だに治せない人が多いのです。

誰でもできることは、強迫症適応のSSRIを飲むことです。
それだけで治せるなら、その人にとってはそれが適切な治療になりますから、
今は適切な治療を受ければ治せるようになった。
という説明に足りないのは、軽症であれば、という条件です。
軽症であれば薬も効きやすいし、セルフでの認知行動療法も有効だと思いますから、治せるようになったと書いても、ほぼ問題ありません。

強迫性障害は昔も今も難治性の病気であり、原因も特定できないし、特効薬も無いし、決定的な治し方もありません。
強迫性障害は、他の精神疾患強迫症状が突出している場合とか、いろんなタイプがあるのですが、全部1つの同じ強迫性障害として扱っているので、そこに無理があるのです。

汚染の重症の人だと大きな病院に行こうとしませんし、他者からは、なかなか扱い難く分かり難い病気なので、研究も難しく捗らないようです。


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