強迫性障害の全貌

強迫性障害の知識の普及 Link Free

孤独な強迫性ディスタンス/みんなのソーシャルディスタンス/医療機関、日用品食料品店の人達を守るには/ジョギング、ランニングのマナーのこと

汚染恐怖や不潔恐怖の強迫症の人達には、HSC・HSPのような過敏性の強さが土台にあるので、心配、不安、恐怖、嫌悪などを感じる体験をすると、強い衝撃を受けて、そのダメージが長々と残って、強迫観念を強め、その感情や強迫観念からもショックを受け、ダメージがその強迫観念と共に残り続けます。

そのことでいろんなことが不安なり、過剰に警戒したり、注意するようにもなりますが、HSC・HSPだけでなく、土台にAD/HDがあることも関係して、注意力がないことで、適度にうまく注意できなくて、注意することが大変になり、注意していても足りないように思えたり、何かを注意して対処したりしても、やはり心配になって、また注意したり、不安が残って、何度も(うまくできているか)確認したり、過度に注意します。

こういったことの上に、新型コロナへの感染恐怖が重なってしまうと、他の強迫観念での、手などの頻繁な消毒とか洗浄もエスカレートします。

現実の刺激(危害を感じること)とか、それによる強迫観念は、頭では気にしないようにしても、どうしても気になってしまいます。
新型コロナなんか大したことない、騒ぎすぎだと思って、気にしないようにしていても、そういう意向に関係なく、コロナに恐怖心があれば、その恐怖が強迫観念として離れなくなって、どうしても感染対策が過剰になります。

今は普通の人でもそうなりやすくなっていますが、強迫症の人とは違いがあります。

強迫症の恐怖対象は、他の人達と共有できない、共感できないということです。
その恐怖は、普通の人にはなんともないことであったりして、強迫症の本人にしか分からないのです。
感覚、感受性、思考内容が違うからです。

新型コロナであれば、それを多くのみんなで、回避したり、対策したりできます。
人それぞれの程度の違いはあっても、普通の人同士であれば、感覚とか考えていることが近いので、同じ事を同じように恐怖することができます。

強迫性障害の場合、何を避けていて、どうしたいかが、多くの場合、本人にしか理解できません。
他の人と、同じことをするのが困難になります。

ただ、普通の人が恐怖することが分からない病気ではないので、恐怖対象そのものは同じ物事であることもありますが、恐怖対象への感度(感受性)の違いは人それぞれで、強迫症の人は過敏性の強さによって、普通レベルよりも衝撃度が強く、そのダメージも長く強く残ってしまいます。
それで考えていることが普通ではなくなります。
こういう違いから、人との付き合いとか、社会適応が困難になります。

今は、感染症対策として人との距離を空けるようになっています。
海外ではソーシャルディスタンシングと言われますが、日本では、ディスタンスのほうが意味は知らなくても聞いたことがあるという感じで浸透しやすいからか、ソーシャルディスタンスと言われることが多いようです。

意味は同じで、感染症対策として、ディスタンス(距離)を空けることです。
回避なのですが、ソーシャルディスタンスはみんなですることですから、共通の意識を持って、相手への思いやりがなくてはいけません。
自分を守るだけでなく、周りの人とか、相手を感染から守るためのディスタンスが、ソーシャル(社会的な)ディスタンスです。

無症状の若く元気な人でも感染していることがあり、そういう人が無自覚で街に出ているからこそ、感染拡大しやすいので、誰とも距離を空けましょうということなのです。

よく言われる三密の状況を避けることとか、感染の危険性がある物への接触を避けることも、ソーシャルディスタンスで、社会の中のいろんな場所で、できるだけしたいことですが、何が危険なのか分かってないと、効率良くできません。
同じ情報から、みんながそれを知ることで、みんなで社会的に共通する感染対策をすることが可能になります。

ソーシャルディスタンスは、みんなが同じように距離を空けることですが、強迫性障害だと、過敏性の強さによって、元々から、別の恐怖で人に近くに行けない人が多いのです。

汚染や不潔の強迫観念が強いと、汚い人、頭を掻く人、おしゃべりな人、態度の悪い人、性格の悪そうな人、タバコを吸っている人、そういう不快な刺激を放っている人を避けようとします。
強迫観念によるいろいろな警戒心や防御、回避や対処などで、他人と並んで待つということも困難になります。

嫌な人と距離を空けたいのは、誰でもそうですが、強迫性障害であると、好きな人にも触れられない、近付けないということにもなります。

自分が汚れていて、相手を汚さないように距離を空ける場合もあるので、相手を守ることでもあるのですが、相手はそれを恐怖できないので、共有・共感できるソーシャルディスタンスではなく、孤独なディスタンスになってしまいます。

汚染恐怖が重度だと、相手に付着した汚れが気になって、好きな人でも、二度と会えなくなってしまうこともあります。
もしくは、昔の友達が、本人の中での汚染地域に住んでいたりすれば、二度と会えなくなってしまうのです。
その人が汚いのではなく、避けている汚れが付着していると、その人をきれいにするか、それができないなら、距離を空けるしかないのです。
その汚れは、相手には分かりませんから、その人をきれいにしようとすれば、相手に苦痛を与えてしまうし、それができないことが多いので、何年も孤立してしまうのです。
その状態になれば、人との親しい付き合いはなくなり、当然、誰とも同居などできません。

こういうのが、強迫観念による強迫性ディスタンスの苦しみで、普通の人には起こりません。
大抵は、仲の良い人とは接触したいので、極端にシャイな人とか、精神障害でなければ、そうするのです。

ソーシャルディスタンスは社会の中ですることですが、強迫性ディスタンスは人との距離を空けるだけではなく、社会そのものとの距離も空けてしまいます。
例えば、汚染恐怖で、行けない場所、入れない建物が増えたり、感染恐怖、病院恐怖などもあれば、病気になっても、病院にいけません。

新型コロナ対策に関しては、汚染恐怖での強迫行為や回避とやることはぼ同じですから、一般的な病院やクリニックでもソーシャルディスタンスができると、患者だけでなく、医療機関のスタッフを守ることにもなり、その上、汚染恐怖や感染恐怖、病院恐怖などの強迫症の人にも割と行きやすい場所になります。

一般的な病院やクリニックで感染症対策としてしたいことは、下記のようにいろいろとあります。

厚労省は電話での処方箋発行もするようにとしていますが、それはやっていない所も多いので、可能な患者であれば、できるだけ処方期間を長くして、受診頻度を減らすことになります。

患者が待合室で座るときは、隣の人との距離を2m以上空ける。
もしくは、待合室にいる患者数を制限して、多い分は、外で待ってもらう。
待合室で会話をさせない。

手洗い用の蛇口がハンドル式の場合は、多くの人が触れるハンドルによって、感染の危険があることを周知させる。
手を洗ったあとに、汚いハンドルを触って閉めることになり、手洗いの意味がないどころか、逆に感染リスクを高めますから、気を付けられる人なら、むしろ洗わないほうが安全。
可能な限り、手洗い用としては、自動水栓の蛇口(手をかざすと自動で出るタイプ)に変更する。
もしくは、手を洗ってから、ハンドルを閉める時に、厚手のハンドペーパーなどでハンドルをつまみ、直接ハンドルに触れないようにする。

ただし、新型コロナは皮膚に付いたり接触するだけでは感染しないので、触っただけで感染すると思わせることは、不安をあおり、差別などにも繋がりやすくなります。
手が汚れていても、その手で食べ物を掴んだり、首から上を触らなければ、基本的には感染の可能性は少ないので、手が清潔な場合は、無意味に頻繁に洗わせる必要はないことも周知させたい。

共用の消毒液のボトルを置く場合、ボトルへの接触、ポンプ式の場合は、押す部分への接触により、消毒が不十分な場合、逆に感染リスクを高める。
共用する物、多くの人が触る物には、何であれ接触感染の危険があるという意識を普及させ、自動で出るタイプの消毒液を設置する。

一番良いのは、手を消毒したい人には、自分専用の消毒液、除菌ペーパーを携帯して、それを使ってもらう。

ただし、消毒液自体に刺激があり、吸い込むことで、気管支炎や咳などの風邪に似た症状が出ることもあるので、スプレーなどで消毒する時は、マスクを着用することを周知させる。
自動水栓の蛇口があれば、消毒した後に、よく手を洗うことで、残っている可能性のあるコロナだけでなく、消毒液も洗い流せるので、一番安全。

病院は病気の治療とか、福祉制度関連の診断や診察を受けに行く場所であり、テレビを見に行く場所ではありません。
不安障害や強迫症などの過敏性の精神障害の人には、テレビなどでの恐怖情報を避けたり、汚染恐怖の強迫症では、そういう情報で汚染されるから、病院にいけないという人も多くいます。

恐怖情報を無理やり見せ付けることがないように、テレビを消すか、テレビ番組ではなく、癒し系の映像などを流す。
新型コロナは、新聞、雑誌などの紙の上でも数時間から数日生きているという研究もあり、新聞、雑誌などを撤去する。
そもそもそういった物は、待合室に多くの人を長時間待たせることを前提にしているので、それが当たり前となってはいけない状況だと周知させる。

そういったことは、できるだけしたいことです。

日常生活で気を付けたいのは、情報を正しく把握して、適切な感染対策をすることです。

このブログでは何度か書いていますが、新型コロナは触っただけでは感染しません。
それを口や鼻の中に入れなければ良いので、何を触ろうが、その手で、首から上を触らなければ基本的には安全なのです。

もちろん食べ物とかの口に入れる物も、手を洗う前に直接触ってはいけません。
スーパーマーケットなどで買った食品の袋や容器やパッケージなどにもコロナが付着している可能性はあるので、それを開けた手では食品そのものを触らないようにしましょう。
例えば、お菓子やパンを手で食べる時は、袋を開けて、その後、手を洗ってから食べてください。十分に加熱しない食材を調理する時も同じです。
ドリンクのフタを開けたり、ボトルの表面などを触った手でも、お菓子などを直接つまんではいけません。

睡眠中に口元とかに触れたりすることはありますから、布団などの寝具も汚い手では触らないようにしましょう。

普段は手が汚れていても、そういう注意が簡単にできるのであれば、そんなに手洗いもしなくて済みますから、効率が良いのです。
しかし、そんなことを考えるのがめんどうだから、とにかく頻繁に手を洗う(習慣にしてしまう)というのもある意味、効率的です。
強迫症で強迫行為が過剰な人には、そういうタイプもいて、強迫観念が浮かぶ前に(浮かばないように)、何度も確認したりします。

感染経路の意味が分からなかったりして注意できない人とか、付着していると思えるだけでも不安な人は、頻繁に手を消毒したり、洗うしかありません。

布の手袋をすると、手袋の指先に付着したコロナが、間接接触で広まりやすいので、汚い物を触った手袋のままでは、きれいな物を触れなくなり、手から外す時に、手袋の指先を触れてしまったり、それをカバンとかに入れると、カバンの中も汚れてしまいます。
それよりは素手のまま何かを触った後に、除菌ペーハーなどで拭き取ったほうが、きれいな物を清潔に保てるので、直接触ることに抵抗の強い人ならともかく、普通の人の普段使いにはどうかと思います。

ゴム手袋は、はめたまま洗ったり、消毒したりもできますから、素手感覚で使えるかもしれませんが、普通の人が街中で買い物中にゴム手袋をしていたら、少し変な人に見られますから、みんながそうしない限り、恥ずかしさから難しいことです。

最近はスーパーなどの食品店のレジの人がゴム手袋をするようになり、それは変ではないし、精神的にも安心できますから、はめたままでもいいのですが、素手と同じように、手袋の表面は汚れますから、そこから周りに汚染拡大しないように注意してください。

ただ、どの道、どう汚れようと、コロナの場合は、それが口や鼻に入らないなら問題ないので、やはり、接触よりも、空気を伝う感染のほうが対策しにくく、それが人との距離を空けることとか、自宅にいることで、精神障害で言う、引き篭もりです。

強迫行為も回避も引き篭もりも正しいことなのですが、それが過剰だと、社会適応できなくなります。
今、経済が停滞して社会が回りにくくなっていることと同じです。
しかし危害がある限り、嫌でもそうしないわけにはいきませんから、仕方がないことです。
同時に、基本的な最低限の生活ができることも大事なことですから、ある程度は、社会に出ることになり、そこではソーシャルディスタンスで回避しながらの行動が求められます。

新型コロナへの感染恐怖で、精神障害になってしまう人はいるでしょうか。

もし新型コロナ感染恐怖症の人がいたとしても、そういう人は、病院に行くのも怖くて、病名は付かないでしょう。
病院に行けるレベルの人なら、騒ぎが静まれば、自然と治まることが考えられますから、一過性の症状で、感染恐怖があっても、回避できている人であれば、そんなに後々の心配はいりません。

しかし、強い恐怖を我慢して、社会の中で何かを長期間続けているとしたら、強迫状態と同じことですから、精神的に良くありません。
特に、思春期~25歳未満で、敏感でストレス耐性の低い人だと、強迫症を発症する危険もあり、その状況は、止められるなら、止めたほうが良いです。
強迫症にならなくても、PTSDなどの心配もあるし、その両方になってしまうかもしれません。

逆に、回避したくないのに、回避を続けるというのもストレスになりますから、そういう人は、人の少ない道を散歩でもしたらいいです。
新型コロナは人から人に感染するので、野外で、周りに人がいなければ、何をしようが安全です。

ただし、ジョギング、ランニングは強く息をしますから、マスクなしで大声で息を吹きつける行為と同じ事をしています。
人の多い歩道で、人の横を走るときは、2m以上の間隔を空けてください。
それがランナーのソーシャルディスタンスです。
ただ、走っている人は、勢いがついているので、避けようともしない人が多く、息も止めないでしょうから、ランナーが近くに来たら、周りの人が、鼻と口を(マスクの上から)手で覆いで防ぎましょう。

ジョギング、ランニングをしている人は、元気だから感染していないと思っているのかもしれませんが、何にも症状のない元気な感染者もいるし、検査して陰性でも感染している人さえいるのですから、熱がない、風邪症状がないからと言って、感染していないとは限りません。

日用品や食料品の買占め買いだめも人ごみの原因になりますから、止めて欲しいのですが、大家族や夫婦での買い物も今はマナー違反です。
子供が小さくて面倒を見る人がいないなら、子連れとか、認知症などで一人にできない人を連れて行くなども仕方がないのですが、そうでなければ、買い物は大人一人いればできることです。
大家族や夫婦などの複数人でスーパーマーケットなどに買い物に行くことを控えさせてください。
そういう人達は、おしゃべりをしながら、ゆっくり買い物して、一緒に並ぶことが多いからです。
並んでいる他の人以上に、レジの人を思いやってください。
みんなの生活維持のために、感染恐怖の中で頑張っている人達なのです。

建物の中が混雑しないように、スーパーマーケットなどの日用品や食料品店には、できるだけ一人で入り、適量を買って、さっさと出る、並ぶ時は、できるだけ無言で、人との間を2mぐらい空けることになっています。
それが、小売店でのソーシャルディスタンスで、話さない、距離を空けることが、相手と自分を守る思いやりなのです。
それが、日用品や食料品売り場の人達への支援にもなります。
今、食料品店は、いくらでも売れているのですから、多くの人に来てほしいわけではありません。
みんなの生活を維持するために、多くの従業員にとっては、感染不安の中で、仕方なく営業しているのです。
嫌がらせにならない買い方をしてください。

強迫性ディスタンスは本人だけの恐怖で一人でしないといけませんが、新型コロナは、普通の人でも避けたいので、みんなが共有、共感できる恐怖です。
ソーシャルディスタンスは、みんなが共有、共感するべき感染対策で、人に優しい距離なのです。

人との距離を空けることは、コロナ後も続けたいことで、人に密着する満員電車とかは、実は今までが間違っていたのです。
それに気付かないと、ストレス社会も変わりませんが、コロナ騒動で変わることもあるかもしれません。


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