2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧
強迫性障害の一般的な説明で一番多い誤解は、患者は強迫行為を無意味に思っている、と書いていることです。強迫観念さえ無意味に思っていると書いている人もいますが、まったくの勘違いで、強迫性障害の人はそんなにバカではありません。 教科書にそう書いて…
症状が表面化される統合失調症と違い、強迫症はその症状が内面に向かう病気です。強迫症の内面の思考を知るには、統合失調症の表面を見れば分かりやすいのです。 強迫症の人は、そういう統合失調状態の思考が不快なので、それはほとんど語りませんが、不快で…
強迫性障害の強迫観念は通常で表象幻覚や妄想的思考の状態になっています。イメージをイメージのまま現実と同じように扱ってしまう病気なので、そう見えてしまう表象幻覚は強迫症としては普通のことです。強迫症であると、例えば、汚れのイメージ、汚れの思…
精神病や普通の精神障害なら、重症だと入院したほうが治しやすいのですが、強迫性障害は重症なほど、入院が向きません。 汚染恐怖などで病院に近付くことさえ困難な人もいますから、病院内のストレスで気が休まりませんし、悪化してしまうのです。そもそも入…
強迫性障害の人は感覚過敏で刺激やショックをストレートに受けやすく、ストレスを避けたり抵抗するのが困難で、そのまま受け入れてしまい自身の内側にため込みます。それは内面の思考を悩ませ、病んだ思考は強迫観念になりますので、それを解消しようと強迫…
重症で強迫観念が妄想的ならば、抗精神病薬を使えば良いというのは、間違いです。強迫観念は、神経過敏で一般的でない思いが浮かんでも、現実の何かのイメージとか、現実の何かへの考えであり、本人にとっては実際のストレス反応だからです。非現実の思いを…
妄想的思考のある人は、現実が把握できていないと考えるのは間違いです。少なくとも強迫性障害の範囲では、表象幻覚や妄想的思考があっても、現実が分からなくなってしまうことはありません。それが自分の内側だけのイメージや考えであり、他の人はそう思わ…