2019-01-01から1年間の記事一覧
強迫観念の汚れは、大抵の場合、本人も見えませんから、実際の汚れを確認(認識)することができません。確認できないからこそ強迫観念が浮かび、その考えとかイメージによって確認することになります。確認することで、強迫行為も終えるし、安心もできるので…
以前に、強いストレスがあっても、解離とか統合失調をしない人は、強迫症状が出ることを書きました。 複雑性PTSDでは解離(トラウマの記憶が思い出せない症状)が起こると言われていますが、解離しない場合は、トラウマが強迫観念になって、強迫症状が強まりま…
神経質と神経過敏は違うことで、神経質というのは実際には神経過敏ではないが、神経過敏の症状が出ている状態です。 このブログに書いている強迫行為主体型が神経質ということになります。「こうしないといけない」「こうであるべき」という気持ちが強いこと…
強迫性障害の人の知能は正常なので、自分のこと、現実のことが分かり、自分の症状がどうであるかも分かります。何らかのストレスの強いことがあれば、苦痛を感じブレーキがかかりますが、ストレス耐性が低いと、苦痛が強くても社会の中ではブレーキをかけさ…
よく強迫性障害の説明に「分かってはいるが」と書かれていますが、そう書いている人が「何を」分かっているのかがよく分かっていない場合が多くあります。 これは現実が分かっているという意味なのです。ただ、感受性が強いことで、現実のストレスとかそれと…
強迫症状は強迫性障害だけでなくいろんな病気で起こり得るし、同じように見える強迫症状でも強迫行為主体型か強迫観念主体型かで、内容は違っています。 一般的な説明に出てくる強迫性障害は、強迫観念は非現実的であるから、強迫行為は現実問題の解消にはな…
強迫性障害の人の場合、強迫的な思考やイメージが浮かぶと、頭でどう考えようと、体がそれに現実的に反応してしまうのです。 条件反射というのは、頭でどう考えるかに関係なく起こります。食べ物であるレモンに対する条件反射は、(食べたことがあれば)実際に…
強迫性障害に、強迫観念主体型、強迫行為主体型、混合型というタイプがあることは、WHOがICD-10で提示した考えですが、このブログのタイプ分けとは少し違います。 WHOの考える強迫行為主体型は、現実行動のみの強迫行為が主体で(頭の中での強迫行為が少ない…
精神障害者保健福祉手帳用の診断書様式に不適切な部分がありますが、問題とされないのは、強迫性障害が正しく理解されていないからです。 少し修正しました。2020.9.25 -------厚労省に意見したい場合、文字数制限がありますので、コピーする人はここから下…
強迫性障害は強迫観念(思考)にだけ強迫される病気ではありません。不快な感覚、気分、感情、衝動、記憶、不適切な願望といった範囲までいろいろあるのですが、それらは現実と結び付いていることが条件であり、幻覚や妄想といった非現実は除外します。 強迫観…
統合失調症の人は、現実のいろんな情報に迫られて、それをうまく整頓できないから、混乱していると言っている人がいますが、これは大きな勘違いで、統合失調症の人は現実には鈍くなっているので、そういうことはあり得ないのです。統合失調症の人は幻覚妄想…
本当のバリアフリーというは、精神障害への正しい知識がないと不可能です。確かに強迫性障害は分かり難い面がありますが、ネット上の数々の間違った説明で余計に事実から離れた病気になってしまっています。 何度も書いていますが、強迫性障害は、無意味なこ…
強迫観念様妄想→強迫症のような精神病症状→非現実の思考なので治しやすい妄想様強迫観念→精神病のような強迫症状→現実の思考なので治し難い 妄想は現実との繋がりがなく非現実の思考世界ですが、それを現実と思ってしまう状態で、一般的にはありえない突飛な…
患者が強迫観念を「非現実(ありえないこと)だと思っている」が、それでも強迫行為をせずにはいられないという場合は、本当は強迫観念ではなく、強迫観念様妄想(強迫観念のような妄想)であることが考えられます。 そういう妄想型の強迫症があるとしても良いの…
依存型の巻き込みはありますが、巻き込み型の強迫性障害はありません。 巻き込みというのは、強迫性障害の人が人と同居している場合にはどうしても避けられない面があって、例えば汚染恐怖の人の汚れは本人にしか分かりませんから、同居人が平気で汚れを持ち…
強迫性障害は見えない病気ですから、あんまり理解もされずに、未だに癖とか性格の問題だと思われていて、頑張りが足りない、勇気が足りないとか言う人もいます。一部の人達は、自宅で自分で治せる病気だとして、セルフ治療本を読んで、無意味な癖をもっと頑…
強迫症は考え方や行動の癖の問題であるというのが、昔ながらの古い考えです。確かに人によっては癖になっている面もあると思いますが、癖と言うのは無意識に(あまり意識せず)繰り返される行為で、ほとんど無意味になんとなくやっていることとか、リラックス…
強迫性障害の一般的な説明で一番多い誤解は、患者は強迫行為を無意味に思っている、と書いていることです。強迫観念さえ無意味に思っていると書いている人もいますが、まったくの勘違いで、強迫性障害の人はそんなにバカではありません。 教科書にそう書いて…
症状が表面化される統合失調症と違い、強迫症はその症状が内面に向かう病気です。強迫症の内面の思考を知るには、統合失調症の表面を見れば分かりやすいのです。 強迫症の人は、そういう統合失調状態の思考が不快なので、それはほとんど語りませんが、不快で…
強迫性障害の強迫観念は通常で表象幻覚や妄想的思考の状態になっています。イメージをイメージのまま現実と同じように扱ってしまう病気なので、そう見えてしまう表象幻覚は強迫症としては普通のことです。強迫症であると、例えば、汚れのイメージ、汚れの思…
精神病や普通の精神障害なら、重症だと入院したほうが治しやすいのですが、強迫性障害は重症なほど、入院が向きません。 汚染恐怖などで病院に近付くことさえ困難な人もいますから、病院内のストレスで気が休まりませんし、悪化してしまうのです。そもそも入…
強迫性障害の人は感覚過敏で刺激やショックをストレートに受けやすく、ストレスを避けたり抵抗するのが困難で、そのまま受け入れてしまい自身の内側にため込みます。それは内面の思考を悩ませ、病んだ思考は強迫観念になりますので、それを解消しようと強迫…
重症で強迫観念が妄想的ならば、抗精神病薬を使えば良いというのは、間違いです。強迫観念は、神経過敏で一般的でない思いが浮かんでも、現実の何かのイメージとか、現実の何かへの考えであり、本人にとっては実際のストレス反応だからです。非現実の思いを…
妄想的思考のある人は、現実が把握できていないと考えるのは間違いです。少なくとも強迫性障害の範囲では、表象幻覚や妄想的思考があっても、現実が分からなくなってしまうことはありません。それが自分の内側だけのイメージや考えであり、他の人はそう思わ…
妄想や幻覚があってもまともに思考できる人であれば、異常になったことを理解できるため、相当な恐怖でしょうから、助けを求めたり、病院に行こうとすると思います。統合失調症では思考が解体して、変な世界が普通のことになってしまい、自発的にそれを治そ…
強迫性障害であると危険回避的になり、狂気は内面に抑えられ、発狂しません。ただし、内面に向かって発狂することになり、思考、イメージが歪み、心が病みます。内面世界に置いて狂人になりますが、そこでも狂気と正気がきっちりと分断され、現実面に置いて…
強迫症での表象幻覚、妄想的思考の多くは、感覚過敏による過剰警戒心や過剰反応による過剰思考です。感覚過敏に関しては、また今度書きますが、表象幻覚、妄想的思考とはどういうことか、精神病と強迫症はどう違うのかを説明します。 表象幻覚というのは、イ…
強迫性障害の説明で誤解を招きやすいのは、強迫観念とは「かもしれない」という不安な思いである。という説明です。確かに軽症の人や過剰な心配性の人であれば、「かもしれない」という感じかもしれませんが、それは強迫観念というよりは、一般の人の心配状…
強迫症は、大きく分ければ、強迫行為主体型と強迫観念主体型があり、強迫的買い物などという場合は、ストレス発散的に快楽や解放感を求めているのか、それ以前に、二度と手に入らないようなそんしつ恐怖的な強迫観念が強いのか、というふうにどちらの傾向が…
前回は、自生思考と強迫観念は、ほとんど同じだと言う話でしたが、今回は、それをあえて分けることにして、自生思考が強迫的であれば、強迫観念として扱うことにします。 考え事が多い状態は一般の人にもあり得る事ですから、それは病的でないとすれば、病的…