強迫性障害の全貌

強迫性障害の知識の普及 Link Free

強迫性障害、統合失調症、双極性障害の違い

強迫観念は強迫行為を充分に行うまで、頭の中に止まり続けるし、毎日のように繰り返されます。
その内容は、一般的にはあり得ないようなことであるが、本人にとっては大いにあり得ると思えます。
本人にはあり得るが、他の人にとってはあり得ないようなことだと分かっているので、妄想ではなく、強迫観念なのです。
強迫観念の内容がほとんど妄想に近くても、それが妄想的だと本人が分かっているなら、強迫観念なのです。
妄想だから、イメージだから良いというわけではなく、それが妄想やイメージと分かってはいるが、本人には現実にそうなので、現実のように反応してしまうのです。
強迫観念は妄想的でも、強迫性障害として考えれば、他の人にも理解できるようなある程度は現実的な内容です。

ほぼあり得ない突飛な内容のことが、事実のように感じられ、それが本当に事実かどうかとか、他の人はどうかとか考えられなくなっている状態だと、妄想です。
統合失調症だと幻聴があってもそれが事実かどうか確かめようとしませんし、酷く非現実的で支離滅裂なことを言ったりします。

それが、強迫性障害統合失調症(陽性症状)のはっきりした違いです。


強迫性障害と、うつ病は併発しやすいのですが、強迫の症状がどんなに強くても躁状態ではありません。
強迫観念を解消しようとしている行為は、繰り返されるし、過剰になって当然なのです。
強迫行為が過剰でコントロールできなくても、それが強迫症状ですから、躁状態ではないのです。

強迫観念に関係ない躁的な症状があれば、双極性障害の可能性はあります。

強迫+うつは、双極性障害とも似ているし、妄想に近い強迫観念が多ければ、統合失調症にも似ています。
強迫性障害は、重症だと精神病状態になりすいので、それらと似ているのは当然です。