強迫性障害の全貌

強迫性障害の知識の普及 Link Free

恐怖強迫/恐怖連鎖/恐怖汚染

恐怖強迫は、恐怖感のある物事全般に強迫観念が浮かぶ症状で、強迫行為としては恐怖回避や防御が多くなります。

恐怖強迫のある人は、ここに書いてあることを読むことでも不安を感じるかもしれませんが、実際には、ただの説明であって、暗示もないし、どう受け取り考えるかの違いしかありません。
読んだ後になんらかのご心配があれば、安心できる思考や行為で不安を中和してください。


恐怖情報を避けるというのは、PTSD/複雑性PTSDでも見られますが、基本的にはトラウマに関わることに限定される場合が多いのではと思います。

OCD(強迫症/強迫性障害)の場合でも、トラウマ関連の恐怖事を過剰に徹底的に避けるということはあり、PTSDでもOCDでも、トラウマがある場合は、トラウマへの嫌悪で、トラウマ記憶の再生が怖くて避けるのですが、OCDの場合は、それだけでなく、特にトラウマ記憶に関係ない恐怖事や恐怖情報も避けないといけなくなります。
その場合は、そういう恐怖情報に関わると、そういう物事が起こり得るような怖さ(恐怖連鎖、感化恐怖)や、残酷なことなどへ嫌悪感などが強迫観念として浮かびます。

恐怖の対象としては、その人が恐怖や嫌悪を感じることなので、人それぞれですが、特定の文字や言葉、テレビや新聞、他人の会話などがあり、そういったことからの恐怖情報を避けるようになります。
話したり書いたり見聞きできない文字や言葉があったりしますが、強迫観念主体型の汚染恐怖が強い人には、恐怖強迫もある場合があり、残酷であったり不正なことへの嫌悪感と汚れ(けがれ)が関連付き、恐怖情報を見聞きしたりするだけでも、全身が汚されて、洗浄しないといけなくなります。

トラウマ記憶が強迫観念になっているタイプは、嫌悪感を伴うトラウマ記憶が忘れられないという付着感を、汚れのように認識して、汚染恐怖の強迫観念が浮かぶという場合もあります。
強迫観念自体に、なかなか消えてくれないという付着性があるので、汚染、感染、連鎖などの恐怖は反応しやすいのです。

強迫観念主体型(恐怖症タイプ)の繰り返し確認などは、過失恐怖があるのですが、それを怠ることによって起こり得る何らかの不安なショッキングな強迫観念が浮かんでしまい、その強迫観念自体もショックなので脳に残ってしまい、しっかりと確認したつもりでも、その強迫観念が収まるまでは、また確認をしないと強迫観念による不安感も続きます。
そういう恐怖症タイプの強迫症状には恐怖感はつき物ですが、症状が繰り返し確認だけで、他の症状が出ないなら、恐怖強迫があるというほどではないと思います。

恐怖情報が怖くてテレビや新聞などを見れない人はPTSDでもいますが、OCDの汚染恐怖があると、そういったことに汚れを感じて、見れないだけではなく、近付けない、触れないなどの症状が出ます。
予期不安や警戒心から、テレビや新聞に近付けないとか、新聞などが多いコンビニとか、雑誌、書籍の多い書店などにも近付けなくなります。

病院などの待合室には、ほとんどの場合、テレビなどが置いてありますが、OCDの人には、そういう場所にいることが耐え難く苦痛な人もいるし、PTSDでも残酷な報道などが見れない人はいます。
人が読んでいる新聞、雑誌などの紙面を見せ付けられることも怖いのです。

普通の病人であれば、テレビがあったほうが暇潰しにいいのかもしれませんが、数は少なくてもOCDやPTSDの人にはそれが苦痛になりますから、せめてテレビの音を下げて、別の場所にテレビを見なくても待てる空間を作るとか、テレビ番組ではなく癒し系の映像にするとか、そういった配慮があれば、OCDやPTSD患者へのストレスは少し減らせます。

精神障害者には有害情報などの不快な話に敏感で、一般的には些細な刺激でも、大きなストレスを感じる人は多くいます。
心の健康のためには、社会全体からそのストレスを減らすことも大事ですが、病院、薬局などの医療機関は、精神障害者にもバリアフリーであるべきではないでしょうか。
清潔感はもちろんですが、できるだけ不安が起こりにくい、精神障害者でもリラックスできる空間であってほしいです。


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