強迫性障害の全貌

強迫性障害の知識の普及 Link Free

強迫症と自閉症スペクトラム障害の強迫感覚

自閉症スペクトラム障害強迫症に共通点はあるのでしょうか?
下のほうには骨髄移植で強迫症状を完治させた実験についても書いています。

強迫症の人に自閉は困難です。
刺激に敏感で内向性が強いのですが、過剰な警戒心から、どうしても意識が身の周りに向かってしまいます。
実際に空気が読めてるかどうかは別として、どちらかというと人の気持ちなどにも過敏です。
そして、想像力の強さ、これは主に不快な刺激で思い浮かぶのですが、抑うつなどがなければ、悪いイメージを良いイメージで中和することもできます。

接点は繰り返し行動だと言われていますが、私が反対している動物実験では、過剰に毛づくろいするマウスも自閉症強迫症のそれと同じように考えられています。

強迫性障害の場合、基本的には、現実に反応した「嫌な不快な不安な怖い思い」(強迫観念)をなくすために、強迫行為をします。
その恐怖対象などが日常にあるので、結果、同じことを繰り返しているようには見えますが、例えば汚れの場合は、ほぼ毎回同じ汚れを洗っているわけではないので、実際には毎回違うことをしています。
時間の無駄、役に立たない非効率な行為ですが、まったくの無意味な行動ではありません。

ただし、なんかしっくりこないとか、ちょっとした違和感が気になって強迫行為をすることもありますから、大元には強迫感覚(感覚的な不安感など)があって、それでいろんなことに過剰反応(恐怖や嫌悪)して、現実的、具体的な強迫観念に繋がっているとも考えられます。

自閉症スペクトラム障害でも、しっくりこないことに弱い傾向が、こだわりや我がまま、無意味とも思える繰り返し行動に繋がっているとも言われていますから、強迫性障害の強迫行為との共通性も考えられ、自閉症的なそれが重なって強迫症状が複雑化していることもありえます。

強迫性障害の場合、繰り返しという意味では頭の中でのほうが多いのです。
強迫観念は繰り返し浮かびやすいという特徴があり、それは現実の不快な情報に反応した時だけでなく、頭の中だけであえて考えたくもない嫌なこと、嫌な記憶が突然浮かんでしまうとも含めます。
以前の記事で、強迫性フラッシュバックと書いた症状ですが、自閉症スペクトラム障害ではタイムスリップ現象と呼んでいる研究者もいて、内容的には、ほぼ同じみたいです。
それの治療としては、良いイメージで中和するということなので、強迫症でいう強迫行為をさせているみたいです。

強迫症では、自閉症スペクトラム障害発達障害と共通している弱い部分が先天的にあり、それが影響して多くの場合は思春期ストレスとかで、強迫性障害に形を変える感じでしょうか。

過剰に毛づくろいするマウスは本当に強迫的な行為なのか?
マウスの繰り返し強迫行為は骨髄移植で完治という研究データがあるようです。

----引用-------
ミクログリアの数を一時的に減少させたマウスでは、他のマウスとの社会的接触の減少と同時に、毛づくろい行動の増加が見られ、強迫性障害(OCD)や自閉症スペクトラム疾患(ASD)のような疾患に見られる”繰り返し行動”との類似が示唆される[8]。

大部分の統合失調症の患者は、第二世代抗精神病薬(SGA)による治療中に強迫症状が発現する[6]。ドーパミン受容体パーシャルアゴニストのアリピプラゾールを自閉症児が使用した際にも見られる[7]。
--------------

引用元 常同症 - Wikipedia

 

----引用-------

ミクログリアが低下しているマウスは学習や記憶に欠陥があることが示されている。これらの発見は、多くの精神医学疾患の症状である社会的行動や認知行動に生じる変化は、ニューロン間の接続が発生過程で変化したために起こるという考えを支持するものである。

Cornelius Grossたちは、遺伝的に改変して脳内のミクログリアの数を一時的に減少させたマウスを研究した。このマウスでは、他のマウスとの社会的接触の減少と同時に、毛づくろい行動の増加が見られ、OCDや自閉症スペクトラム疾患のような疾患に見られる繰り返し行動との類似が示唆される。またGrossらは脳試料を調べ、これらマウスではシナプス刈り込みが不十分で、認知および社会的行動に関わる2つの脳領域である海馬と前頭前野との間の機能する接続が減少していることを示した。
--------------

引用元 https://www.natureasia.com/ja-jp/nneuro/pr-highlights/9071


ミクログリアの数を一時的に減少させたマウスが、強迫行為を行うなら、ミクログリアの数を増やせばその強迫行為は治せるということ。
ミクログリアの数を増やすには、正常な骨髄を移植すれば治せるそうです。

強迫症の人は、ミクログリアの数が少ないかといえば、分からないそうですが、自閉症ではミクログリアが活発で数も多いらしい。

ということは、繰り返し行動のマウスとまったく逆なんです。

ただし、同じ自閉症でも、繰り返し行動がある人に絞ったらミクログリアが少ない可能性もありえますが。

統合失調症や、うつ病ミクログリアの数は多いそうで、なぜ強迫症ミクログリア数の関係だけ研究データがないのか?謎です。

もし強迫症の人はミクログリア数が少ないということなら、正常な骨髄を移植すれば治せるとも考えられます。

正常な人の骨髄を移植するだけで、嫌な記憶があっても気にならなくなったり、今まで嫌だったことが平気になったりするのでしょうか?

あり得なくは無いなと思います。血液型も血液細胞の染色体もDNAも変わるので、体質的に大きく変化するはずですから。

効果はあっても、移植の後遺症で悩むことにもなりかねないし、精神障害の治療に骨髄移植が適応できるかどうか。

ちなみに、強迫症適応のSSRIミクログリアの活性を抑制するそうです。
もし本当にミクログリア数が少ないのなら、その活動を抑制しないほうが良いような気もしますが。
どうなんでしょう?


#強迫性障害 #強迫性障害の症状 #発達障害 #感覚過敏 #神経過敏 #トラウマ #精神病 #PTSD #複雑性PTSD #汚染恐怖 #不潔恐怖 #HSP #HSC #OCD #強迫観念 #強迫症 #ADHD #うつ病 #フラッシュバック #恐怖強迫 #バリアフリー #感染恐怖 #連鎖恐怖 #潔癖症 #こだわり #反芻思考 #精神的マイノリティー #瞑想 #ヨガ #悟り#解脱症 #不完全恐怖 #HSC/HSP #過敏気質 #異物恐怖 #パキシル #レクサプロ #ジェイゾロフト #レキサルティ #ミノマイシン #自閉症スペクトラム障害