強迫性障害の全貌

強迫性障害の知識の普及 Link Free

強迫性障害の最新治療方法、新薬

今まで書いてきたように、強迫性障害は、いろんなタイプがあって症状も様々なのですが、その全てが強迫性障害という1つの病気に含まれているのが現状です。

双極性障害躁状態は、病的な気分の高まりや興奮が引き起こすことなので、強迫観念による過剰な行為とは違うし、統合失調症の陽性症状のように幻聴や一次妄想(非現実の恐怖など)による混乱状態での言動も当然、強迫行為とは言えません。

依存症のように好きで続けていたことがやめられなくなってしまう状態や、快楽を求めてしなくてはならなくなった行為なども強迫症的な強迫行為とは言えません。
行為がしたくてしていることなので、止めることで不安などが強まっても、それは強迫観念とは言えません。

不安や恐怖、嫌悪感などを伴う強迫観念や、言葉にできない違和感のような強迫感覚がないのに、まったく無意味に何らかの行為を繰り返してしまうというのも強迫行為とは言えません。

しかし、躁状態や陽性症状、依存症、無意味な常同症(繰り返し行動)、それらと強迫症状は、薬物療法的には、過剰な思考や行動を鎮静させるという面は同じなので、どれも同じように治療されることが多くなりました。

強迫観念も強迫行為も一時的または軽い状態なら一般の人にもよくあることで、清潔好きの人が不潔を嫌悪するのはある意味当然だし、物の配置や物事の順序や決まっているルールなどに強くこだわる人も多くいますが、自発的なこだわりがエスカレートして強迫性障害になったという場合は、まだ治しやすいかもしれません。

しかしそういうことは少なく、何らかの強いストレスが続いたりして、強迫性障害が発症することのほうが多いようです。
その場合は、神経過敏(感覚過敏)などのストレス耐性の低い面や、発達障害が土台にあることも考えられ、そういった弱さがあると、些細なことで傷付きトラウマになりやすかったり、そういった嫌な記憶の繰り返し想起(強迫性フラッシュバック)も起こりやすく、強迫症状は必然的とも言えますから、環境調整や生き方の工夫が必須になります。

発達障害ではなくても、気分障害としての強迫症状が強い人、妄想に近い非現実的な思い込みで強迫行為をする人、脳障害の後遺症で強迫症状が出ている人、強迫観念も強迫行為も頭の中だけにしかない人、統合失調症様の強迫症の人、など様々なタイプがありますが、病名が強迫性障害であれば、薬物療法的には、どれも治療は同じになります。

強迫性障害の研究者で、これこそが最適な治療方法だとしている内容は、抗精神病薬を使用しつつ認知行動療法をすることですが、抗精神病薬強迫性障害には適応外(健康保険が使えない)薬で、認知行動療法も多くは保険適用外で自費になりますから、最適な治療方法といっても現実的ではありませんし、実際には効かない場合も多くあります。

それ以外だと、
*ここに書いてあった最新の治療方法TMS(rTMS)に関しましては、ある程度有効である可能性は強いのですが、長期的安全性の面など研究データが少なく、日本ではまだ保険適用もされていませんので、一旦削除しました。

現実的な話としては、強迫適応のSSRIを使うぐらいですが、AD/HDも併存している人は、発達障害の薬でしたら今後は新薬が増えますので、それを併用する手はあります。
大人の発達障害(AD/HD)の新薬が去年の夏に申請されていますから、おそらく今年中に発売されるのではと思います。
これが結構感覚過敏などにも効くという話なので、強迫性障害にも少しはプラスかもしれません。


#強迫性障害の症状 #発達障害 #感覚過敏 #神経過敏 #トラウマ #PTSD #複雑性PTSD #汚染恐怖 #不潔恐怖 #HSP #HSC #OCD #強迫観念 #強迫症 #ADHD #うつ病 #フラッシュバック #恐怖強迫 #感染恐怖 #連鎖恐怖 #潔癖症 #こだわり #反芻思考 #HSCHSP #過敏気質 #異物恐怖 #パキシル #レクサプロ #ジェイゾロフト #レキサルティ #ミノマイシン #パロキセチン #自閉スペクトラム症 #ミクログリア仮説 #強迫性障害症状 #強迫性障害原因 #HSPHSC #磁気療法