強迫性障害の全貌

強迫性障害の知識の普及 Link Free

強迫性障害とは

強迫性障害は尾状核の機能障害なのか?

持続する悲観的な意思決定の源となる神経メカニズムを解明 -不安が頭から離れない原因とは- — 京都大学 くわしい研究内容については、↑このリンク先のページ↑の下のほうにPDFファイルがあります。 簡単に言うと、脳の尾状核にネガティブ回路とポジティブ回…

強迫性障害は脳機能障害なのか?/強迫性パーソナリティ障害の強迫症状

強迫性障害は脳機能に異常が見られるという話はありますが、認知行動療法などで症状が軽くなった患者は、その脳機能の異常も正常化するそうです。ということは、その人の場合、脳機能を異常にしているのは、強迫症状であり、脳機能の異常が、強迫症状を出し…

強迫性障害と強迫症状、重症例、複雑性強迫症

強迫症状が出るのは、強迫性障害だけではありませんし、強迫性障害であると、強迫症状以外にも様々な症状が出ます。強迫行為の長さは生活環境とか経済状況で変わります(変えられます)ので、それだけではなく、防御や対策、拒絶、回避、警戒心、行為を我慢し…

強迫性障害はどのように分類すべきか?

大きく分けると、強迫観念主体型と、強迫行為主体型があると、ここでは考えられています。 強迫観念主体型・・・汚染恐怖タイプに多く、恐怖や嫌悪、不安を伴う考えやイメージなどが具体的ではっきりしていて、強迫行為はそれを解消する目的で行われます。 …

強迫性障害の最新治療方法、新薬

今まで書いてきたように、強迫性障害は、いろんなタイプがあって症状も様々なのですが、その全てが強迫性障害という1つの病気に含まれているのが現状です。 双極性障害の躁状態は、病的な気分の高まりや興奮が引き起こすことなので、強迫観念による過剰な行…

強迫性障害は精神病なのか?

強迫性障害で言う強迫行為とは、強迫されることから逃れようとする行為です。したくてする自発的行為というよりは、恐怖や不安などを解消するために、したくなくても仕方なく、するしかなくなります。 それとは別で自発的な強いこだわりで行うことも、強迫行…

強迫行為は躁状態なのか?

強迫症でうつ病になって、どれだけ元気や気力が出なくても、恐怖や嫌悪は鎮静しませんから、強迫行為は治まりません。ただ、物凄く強迫行為が辛くなって、できるだけ強迫行為をしなくて済むように、危険対策や回避が増え、それはそれで疲れてしまいますから…

強迫性障害の具体的症例

確認強迫だけで、汚染や不潔恐怖がない人は多いようですが、汚染恐怖の人は、確認強迫やその他の色々な症状を持ち合わせることが多くあり、汚染恐怖が重症だとほとんど何もできなくなります。 一般的な説明だと、何度も長時間手を洗うとかそういうことしか書…

強迫性障害に抗精神病薬は有効か?

抗精神病薬は強迫性障害に適応している薬ではありませんので、健康保険が使えません。そこで、抗精神病薬を使って治すことになった場合は、強迫性障害だけれど病名を統合失調症とすることで、保険適用で使えるようにはできます。本当の病名が強迫性障害でも…

強迫性障害患者に対する適切な治療とは何か? その3

前回の記事の続きです。 一般的な強迫性障害の説明に書いてある「適切な治療」というのは、適応外処方含めた薬物治療と合わせて、認知行動療法を行うことのようです。 それで治せるということになっていますが、治せないのに治せると言ったり、治せないのに…

強迫性障害患者に対する適切な治療とは何か? その2

前回の記事の続きです。 一般的な強迫性障害の説明では、昔は治し難かったが、今は適切な治療を受ければ治せるようになった。みたいな書き方が多いのですが、適切な治療というのは、研究上とか、お金が有ればできるのですが、多くの人にとっては、絵に描いた…

強迫性障害患者に対する適切な治療とは何か?

よくある説明で、適切な治療を受けることができれば治せると言うのですが、適切な治療は本当に可能なのかという話です。 宍倉久利江さんという方の研究データがありました。強迫性障害患者に対する心理教育~セルフケアなどに関する論文(PDFファイル)です。 …

強迫性障害は本当に治せるのか?

治せますという人達に共通しているのは、本などを売っていたり、高額な行動療法カウンセリングなどを(保険適用せずに)メインにしていることです。治らないという本は売れませんし、治らない認知行動療法は誰も取り組みません。治せることにしないといけませ…

強迫症の人との同居/巻き込みでは悪化しない

このブログを立ち上げたきっかけは、ネットや本には強迫性障害の間違った説明が多いからです。完璧主義なのでやりすぎてしまうとか、加減が分からなくなってしまうとか、人を巻き込むと症状が悪化するというのです。心の中の強迫観念は他人には分からないの…

強迫性障害は不安障害ではない?発達障害が土台?

ICD-11(最新の国際的な診断基準)では、強迫性障害は、不安障害の傘下から独立していますので、これからは、強迫性障害とは不安障害であるとの説明は不適切になります。 強迫症および関連症グループの代表が強迫性障害になりました。 ICD-11からは、基本的に…

強迫症の人との接し方 身近な人編

強迫症の人は理性が強いので、人前では症状を隠しますが、同居などの親密な関係の人の前では隠せないことが多くなり、症状を見られることもストレスになります。 汚染恐怖主体の重症の強迫症であれば、人との同居ができませんから、自ら一人暮らしを求めるよ…

強迫性障害は脳内免疫機能が弱いことが原因?

涙を流すだけでもセロトニンは増えるが、SSRIは涙を出にくくする作用がある。セロトニンの量は、状況によっても変化するから、セロトニンがどうこうというのは、症状の原因であり、同時に症状の結果でもあるとか。 SSRIは、治せるレベルの人を治しやすくする…

強迫症と自閉症スペクトラム障害の強迫感覚

自閉症スペクトラム障害と強迫症に共通点はあるのでしょうか? 下のほうには骨髄移植で強迫症状を完治させた実験についても書いています。

強迫観念とは?//強迫症の症状

神経過敏・・・刺激に対するバリアが弱い。不快であるほど刺激は強い。不快な思い自体からダメージを受ける。どうしても気になって頭(記憶)に残り続ける。それが起こり得る気がする。身の周りの不快な刺激が伝染する。過剰警戒心、ひきこもり。 強迫観念・・…

心と体、心と現実の区別//ニキビ強迫症

強迫症の人にニキビができると、難治性ニキビになりやすいかもしれません。 強迫症は精神の病気ですが、体質が大きく関係しているように思えます。その1つは神経過敏、感覚過敏、もしくはその情報の処理ですが、刺激を体全体で受け取ってしまう面があります…

HSP・HSCだと強迫症/強迫性障害になりやすい?

強迫観念主体の強迫症で一番多いのが、汚染恐怖や不潔恐怖ですが、病的に神経過敏な人が多いです。もちろん、強迫症になったから、神経過敏が強化されるという面はありますが、子供の頃は汚れを気にしてなくても、他の身の周りの刺激に弱いとかのデリケート…

強迫症とスプリット//薬

汚染恐怖で重症になりやすいのは、良いと悪い、きれいきたない、それがはっきりと分かれてないと不安になってしまうという分裂(スプリット)傾向が強い人です。その上、非現実的とも思える妄想的思考があります。神経過敏で、発達障害をベースに心が病んだ人…

心はどこにあるのか?どう癒せばいいのか?

自分の心のある場所を見るということは、それを見ている自分を見ることになります。 心の痛みのある場所、それを認識するのは、その痛みを持つ心自体です。 他人の心のある場所を見るということは、他人が見ている自分を見ることになります。 心は肉体の内側…

強迫性フラッシュバック/心的外傷後強迫症

強迫性障害でも転換のようなことはあり得ると思います。 強迫症だとヒステリー転換(解離)も起こらないので、それとは違いますが、過去の体験で感じた怒りとか憎しみとか不安な気持ちを心に閉じ込めて、それが消化されずに(忘れられずに)、後々、身の周りの不…

強迫性障害と自我//完全強迫と悟り強迫

前回、強迫症の人は嫌なことが記憶から消し難いことを書きました。自分を忘れることができないのです。 普通の人でもボーっと空想に耽ることはありますが、空想に入り込んで、現実と同一視したり、そのことで幻覚様の体験をすることはありません。ところが、…

嫌なことが忘れられない/強迫的記憶/潔癖強迫

強迫観念は、「~かもしれない」という心配事のような内容だけではなく、汚染恐怖のように、実際に汚れて強迫観念が浮かぶこともあり、それが周りからは見えない汚れであっても、本人の頭の中では視覚化されているので、その汚れの記憶がある限りは、何日待…

SSRIの身体、胎児への影響//ニキビ強迫

SSRIは適量使用であれば、大人には比較的安全な薬ですが、軽い副作用や胎児への影響などありますので、その話などが書いてあります。副作用の話で不安な強迫観念が浮かぶ人は、あまり読まないほうが良いですが、子作りする予定の人は読んでおいてください。 …

恐怖強迫/恐怖連鎖/恐怖汚染

恐怖強迫は、恐怖感のある物事全般に強迫観念が浮かぶ症状で、強迫行為としては恐怖回避や防御が多くなります。 恐怖強迫のある人は、ここに書いてあることを読むことでも不安を感じるかもしれませんが、実際には、ただの説明であって、暗示もないし、どう受…

強迫性障害の多様性

一般的な強迫症の説明にあまり書かれてないこととして、下記のようなことがあります。 関連付き(連想)恐怖・・・例えば、Aという繁華街で、Xという嫌な体験をして、その時、どこかからBというバンドのCという曲が聞こえていました。そうすると、その後、…

強迫性障害の重症度

強迫性障害は、重症化すると回避や拒絶が増えていきます。 強迫観念が浮かんでしまうような物事、洗浄等の強迫行為をしないといけなくなってしまう物事、そういうことに拒絶反応が強くなります。 強迫観念というのは、基本的に恐怖や不快感、嫌悪の感情を伴…